北方領土問題の早期解決を

yosuke0araki2004-01-07

  最近の外交問題といえば、イラク北朝鮮に目がいきがちになるが、依然として北方領土はわが国にとっての懸案である。特に、プーチン政権が高支持率で安定している今こそ、首脳のリーダーシップで解決に導くチャンスでもある。さらに日本国内の道州制の議論にも、北海道に帰属させるか、特区にするかなど論議をもたらすことになると思われるので、その意味でも早いうちに問題を整理するのが望ましい。
 さて、私は四島返還には拘らない。日本は、北方領土が日本固有の領土であると主張するが、国際法的に固有の領土であっても条約によって放棄することは許されるとされている。サンフランシスコ平和条約ソ連が調印していないとはいえ、放棄は日本の行為であるから、その上でソ連の先占による原始取得があったとの解釈が妥当である。
 問題は、放棄した千島列島に北方領土が含まれるかどうかである。
 私は、歯舞・色丹は含まれないと考える。なぜなら、地質学的に二島は千島とは別の系統にあり北海道の一部として位置づけられるからである。さらに戦前の行政区画では歯舞のみが根室管区に属していたことから、一島のみの日本への帰属という考え方もある。
 私の考える二島返還・一島返還論は日本にとって一見不利に見える。しかし筋を通すことがこの問題では重要であり、その上で購入など次の施策を講じるべきだろう。
 不法占領という宙ぶらりんな状態を続けるべきではない。