ページを訪問の皆様へ

訪問ありがとうございます。このページは私、ネマーレが日ごろ思っていることや考えていることについて、徒然なるままに綴ったものです。 メールお待ちしています。 yosuke0araki@yahoo.co.jp これまで綴ったものは、こちらのタイトルからご覧になれます。 h…

道ゆく人たち

今度の年末年始は、二人のドイツ人を思い浮かべながらトルコへ向かった。 一人は皇帝ウエルヘルム2世。イギリスの3C政策に対抗して、ベルリンとビザンチウムとバグダッドを鉄道で結ぶ3B政策を打ち出すも世界大戦に敗退して帝国は崩壊。もう一人はハイン…

本の楽しみ

芥川賞の候補作が発表されてから図書館でコピーした候補作を読み、受賞作が発表されるまでの間に私なりの選考をするのが、このページにおけるこれまでの大きな楽しみであった。しかし、中央図書館を含めた札幌市立図書館では予算減少を理由として数年前から…

魚の天地

私が生まれ育った富山では、鰤(ブリ)をよく食べる。大根と一緒に味噌で煮込む鰤大根は私にとって定番の魚料理であったし、米の変わりにカブラを用いるかぶら寿司もよく口にした。フクラギから出世した鰤は脂が乗り切っており、これに匹敵する魚はないとい…

スポーツの秋・読書の秋

人に仕事のないときはいつも何をしているかと聞かれると、一週間を振り返り、われながらマンネリ化していることに呆れてしまう。「語学の勉強」という名目でひたすら海外ドラマを楽しんでいるだけなのだ。 たしかに私の現在の中国語と英語の語学力は、海外ド…

ラーメンと蕎麦

北海道の名物といえばカニ、ジンギスカンそれにラーメンあたりをイメージする人が多いのだろうか。しかし、カニは地元でもそうそう食べるものではないし、寒さに弱い羊は畜産のさかんな北海道ではあるけど不得手な食肉の一つである。 ご飯に味噌汁という合わ…

とらべるとらぶる

私の一番の趣味は年に一二度の海外旅行なのだが、一人旅ということもありこれまでにいろいろな事故に巻き込まれてきた。 インドでは(2003年)激しい食中毒に悩まされた。今思えば、ガヤの屋台で飲んだサトウキビジュースがまずかったのだと思う。ジュー…

第1の道

世紀末のブレア政権は、第3の道ということを唱えて世界の注目を浴びた。アリストテレスや演繹法や実存主義に連なる保守の論理を第1の道と定義し、プラトンや帰納法や構造主義に連なる革新の論理を第2の道と定義すれば、そうではない第3の道と言うこと自…

第143回 芥川賞選評

私が選評を書かなかった前回、芥川賞は該当なしであった。駄作ばかりだったから、選評を書く気になれなかったというつもりではない。しかし、綿矢りさと金原ひとみの同時受賞に味をしめて以来、この賞のノミネートが実力よりも話題性を意識するようになって…

小選挙区と比例区

与謝野馨と舛添要一が相次いで離党届を出した際、自民党は両者を除名処分とした。どこかの国の瀬戸際外交のごとく離党をちらつかせながら条件交渉を続けてきた舛添に党執行部の心証は著しく悪く、その除名は先に決まったものの与謝野には同情論がないことも…

ネット右翼

ネットが便利な世の中になり、私も新聞を購読せずYahoo!ニュースで済ませる毎日なのだが、ネットの双方向性というのだろうか、ニュースには読者がコメントを載せることができる。政治記事に寄せられるこのコメント、右翼の集まりかと思われるような過激なも…

闖関東

先月の連休に冬期休暇を足して5日間で中国東北を旅行した。ここ数年で3回目の中国となってしまったが、今回は自分の語学力を試す旅であり、また前二回とは大きく異なるものであった。大連を基点とした旅は、東亜の現代史の縮図を踏むことでもある。旅順を…

統帥権の独立と文民統制

統帥権の独立という言葉は、軍部暴走の代名詞となっている。軍部の気にくわない人間に組閣の大命が降下されても、軍部大臣現役武官制をタテに軍部が陸軍大臣の推薦を拒み、内閣そのものを流産させるという形での政治介入は大日本帝国憲法の下において頻繁に…

厳禁論と弛禁論

今年の大河ドラマ「龍馬伝」は、黒船の衝撃から物語が始まるが、より衝撃的な開国を強いられたのは中国の清だろう。むしろ清の開国から十年以上もの猶予を与えられた日本だからこそ、庶民の衝撃はともかくとして幕府が早期に開国の判断を下し、近代化への道…

沈まぬ太陽

ここでは、労働委員会に在籍していた頃から教材としていた作品であり、咋秋に待望の映画化が実現した山崎豊子の大作「沈まぬ太陽」のことを論じるのではない。恒例となった年末年始の旅行、今回はマグリブ(日の没する国)の西端モロッコからかつて日の沈ま…

中国ドラマ

私は3年前の秋頃から、字幕も音声も英語にして映画を見るようになった。そして2年ほどの間に、映画から連続ドラマへ、英語から中国語へ、GEOやTSUTAYAから孔子学院の無料貸出へと重点を変えながらも、語学の学習ツールとしてのテレビの役割はますます大き…

家畜と果樹と

一昨日11月19日は、農業協同組合法が公布されたことにちなんで農業協同組合の日とされている。私は、役所で農業協同組合と農業共済組合に係る事務を担当していることから、なにがしかのイベントに参与できるのかと期待したのだが、肩透かしに終わった。しか…

漢とローマ

奇しくも紀元前202年という年はユーラシア大陸の東西において歴史を決する戦いがあった年として記録されている。東は垓下において劉邦が楚を破り漢による中国統一が達せられ、西はザマにおいてスキピオがカルタゴを破りローマによる地中海の覇権が確立し…

世界一周

旅好きの人間にとって極めつけの旅はやはり世界一周ではないだろうか。もっとも、青年期には充分なカネがなく、壮年期には充分な時間がなく、老年期には充分な体力がないから単なる憧れに終わってしまう人が多い。人生に一度だけでもいいからやってみたいと…

石田三成と直江兼続

NHKの大河ドラマが好調である。篤姫に続いて天地人も高視聴率だという。しかし、若手を起用してホームドラマ風に仕立てるという最近の傾向には違和感も感じないではない。たしかに一時的な視聴率には資することになろうが、それではあえて大河である必要性も…

第141回 芥川賞選評

私にとって芥川賞の候補作発表から受賞作発表までの十日余りは、現代小説を読む半年に一度の貴重な機会である。しかし同じように考えているのは「メッタ斬り!版 芥川賞直木賞選考会」の豊崎由美と大森望だけなのだろうか。今回は、彼らより早く選評を出すこ…

旅行の荷物

私にとって、最初の海外ひとり旅はインドだったけれど、このときはトランクを引っぱっていった。施錠できる頑丈なトランクは非常に重く、舗装が充分でないインドの砂利道で車輪はすぐにダメになった。金庫代わりの安心感はあったけれども、トランクごと盗ま…

市営地下鉄

JRの一日散歩切符は、近郊の普通列車が乗り放題で一日2200円、いろいろと使い勝手がよい。これに対して札幌市営地下鉄のドニチカ切符は乗り放題で500円。それでも、魅力的な商品には感じられない。魅力的でないのは、切符の特性というより、地下鉄…

財布の管理

景気が一向に良くなる気配のないまま、既に金融危機から半年が経ってしまった。財政危機のため、われわれ北海道庁の職員は給与削減が続けられているが、今度は賞与の方も雲行きが怪しくなってきた。まあ、給料分の働きをしているかと叱られればうなだれるし…

更新拒否の嵐の中で

昨秋の経済危機の頃から新規学卒者の内定取消と契約社員の雇用契約更新拒否が大きな問題となっている。 内定取消が社会経験に乏しい学生にとって大きな衝撃であるのは理解できるが、第一志望の会社の囲い込みにあって他社を回れなかったあげくに内々定をもら…

被害者の裁判参加

2日前のとある傷害事件の公判において、被害者が裁判中に被告から暴言を浴びせられて泣き出すというハプニングが発生したという。テレビドラマなどではよく見られる風景だし、発言内容も反論の域を出ない程度のものであったから、私などは占い師だという3…

第140回 芥川賞選評

30歳の誕生日を期して定期購読している雑誌のうち「法学教室」と「文学界」をやめたのだが、それ以降、本稿の芥川賞予想がどうも当たらなくなっているようだ。この間の各回の受賞作にはケチをつけたいところもあるし、受賞者が誰一人として受賞を契機とし…

千円の最低賃金

この10月、北海道の最低賃金は「2年連続の大幅増額」で667円になった。644→654→667というのは、これまでの上げ幅からみれば確かに大きいし、3時間2千円という働かせ方が違法になったという意味では今回の改正も一応の意義があろう。しかし…

アジア外交

オバマ上院議員の大統領当選は国内外で好意的に受け止められているようだ。アメリカンドリームを体現したかのような若き指導者の登場により、ブッシュ政権への落胆は期待に変わろうとしている。しかし日米関係にとって、政権交代は必ずしも好ましいものでは…

嫌中感情

小学生のとき、世界中の人が協力しあい理解しあうことが大切だと教わった。そのとき、そんな当たり前のことを大の大人が真面目な顔で言うのはどうかと思った。しかし、小学生でも自然に受け止められる当たり前のことが大人には非常に難しいようだ。日ごろ政…