2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

総合的な学習の時間

生きる力を育むという大テーマのもとでの学習指導要領が実施されたのはH14年度からである。しかし、文部科学省は脱ゆとり教育への舵を切っている。猫の目行政と揶揄されるところではあるけれども、「ゆとり」が中央教育審議会で提言されたのは30年近く前…

史記の世界

岩波文庫の青色で刊行されていた史記を読み始めたのはまだ小学生の頃だったから、私と史記の付き合いはもう20年近くになる。日本の弥生土器を郷土博物館などで見る度に、その同時代である史記のスケールの大きさに嘆息したものだった。昭和天皇の崩御のと…

法科大学院

法科大学院(ロースクール)が開校してから1年がたった。今のところ、予習を前提とした濃密な授業の過程でリーガルマインドを涵養するという本来の趣旨はある程度まで具体化しているようである。しかし、何といっても法科大学院の試みは始まったばかり。ま…

日・中・韓の領土問題

中国との尖閣諸島の問題、韓国との竹島問題が教科書における記述と相俟って関係を険悪なものにしている。しかし中国・台湾、韓国そして日本政府の主張はいずれもバランスのとれていないものである。もちろん外交とは、世界の普遍的な公正を構築することでは…

地震と私たちの文明

地震・雷・火事・親父というけれども、昨年末は地震の恐怖を実感することとなった。2度目となる震度7を記録した新潟中越地震と、30万人もの死者を出したスマトラ沖地震。この両者は、奇しくも10周年にさしかかっている北海道南西沖地震と兵庫県南部地…

六条花の院

最近、角川文庫「ピノッキオの冒険」を読んだ。欧米の文学に触れるのは、中学生のときに岩波文庫「モンテクリスト伯」以来だから、実に十数年振りということになる。たまには、見知らぬ土地を旅するように、見知らぬ感覚の文学の世界を彷徨うのも悪くはない。…