ホリプロ

yosuke0araki2006-01-28

 昨年末、私は日本株式に投資するにあたり、北海道内の企業に銘柄を限定することとしたが、この方針によって投資のエンターンテインメント性は随分と失われてしまった。楽天株式を処分することで、野球とサッカーのチーム(いずれも弱小だけれども)をも手放して、プロスポーツへの興味を減退させてしまったのである。
 楽天同様に、10万円前後で投資できる会社にホリプロがある。上場会社としては、吉本興業に次ぐ規模だから私でも知っているタレントが多数在籍している。投資が身近なものになるに従って、芸能プロダクションならではの配当が期待できるようになるかもしれない。例えば、昨年のエイベックスの株主総会では浜崎あゆみが歌ったそうだ。こういう配当にも関心が持てるのであれば、ホリプロは”買い”である。
 ホリプロの主催するオーディションとして、スカウトキャラバンがある。オスカープロモーション国民的美少女コンテストは、これに匹敵する規模を有しているが、オーディションの継続性という点ではやや難がある。これに対して、スカウトキャラバンでは93年の木下奈緒子以来、上原さくら・佐藤仁美・深田恭子・古川小百合・平山あや西端さおり藤本綾浜口順子石原さとみ大竹佑季佐藤千亜妃緑友利恵と毎年1名のグランプリを安定的に輩出している。この間の特別賞としては、新山千春酒井彩名岩科麻由子綾瀬はるかがいる。彼女たちの存在感の有無が、会社の業績ひいては株価や配当に直結するのであり、純投資的な観点からもこのオーディションは、年に一度の株主総会以上に注目すべき行事であるといえる。
 こういうことを考えて、投資先としてホリプロを視野においていたためか、リメイク版の「赤い疑惑」「赤い運命」は視聴したがおもしろかった。山口百恵主演の大ヒットのリメイクであるから、キャストさえ間違わなければ、経費は少なくて高視聴率を見込める。実際、石原さとみ綾瀬はるかをヒロインにしたのは正解だったと思う。問題は、もうすぐ放映される「赤い衝撃」。深田恭子の清純イメージは、リング2における形相があまりにも迫真であったために(それは女優としては高く評価すべきことだけれど)私の中では失われている。だからこそ、これが上手くいくようなら、方針転換してでもホリプロに投資してみようなんてことを考えている。
 いずれにしてもエンターンテインメントの業界で重要なのは、どれだけ感情移入できるかどうかということだと思う。その感情が会社の業績に直結するという意味では、逮捕以後は批判されることの多いライブドア前社長の「人の心は金で買える」の言葉も、その表現の適否はどうあれあながち的はずれではないとも、見ることができるのだが。