ホームページ名称などの変更について(おしらせ)

yosuke0araki2006-04-07

 私は常々、昨今の個人情報保護に対する過剰な反応に批判的な立場でありました。確かに個人情報の漏洩が一因となって事件に巻き込まれるという事件が報道されることが頻繁にあります。しかし、どれくらいの確率で事件に巻き込まれるのか、それを厳重に管理することによるリスクやコストがどれだけあるのか比較衡量することなしに、ただ恐怖にかられる風潮そのものに危機感をもっています。例えるならば、交通事故の可能性があるから自動車の使用を禁止するとか、ヤコブ病の可能性があるから米国産牛肉の輸入を禁止するというような片面的な見方だと思うからです。現に、救急車を迅速に運行できないなど、むやみな情報秘匿のための不便も目立ってきています。
 もちろん私が檜山支庁税務課や労働委員会で知りえたことなどは法律によって守秘義務が課せられています。また、病気の有無・犯罪歴やスリーサイズなど、公開されるべきでない性質の情報もあります。しかし、氏名・住所・職業・年齢などの基本情報は秘匿すべき性質のものではないと私は考えています。そもそもプライバシーの保護と知る権利は、憲法の場で永きにわたりせめぎあってきました。今、前者の側に極度に傾いていますが、それは社会がリーガルマインドを喪失していることを意味します。そのことによって情報を管理する未来的な専制君主が登場しないことを願ってやみません。
 このような極端な情報管理はネットの世界でも顕著です。女性が顔写真をネットで掲載されるとストーカに追われるかもしれないので危険だという話を聞きます。しかし、その顔写真を毎日見ている人と、通勤電車で同じ車両に毎日乗り合わせる人とどちらが危険なのでしょうか。突き詰めれば日常社会は危険そのものなのであり、でもそうやって突き詰める必要は全くない、ただリスク管理だけしていけばよいというのが私の考え方です。

 このような考え方に沿って、私はこのページでも氏名その他、自らの個人情報を意識して開示してきました。それがページを訪問してくれるみなさんと私の距離を縮小することにななると思ったからです。しかし、常軌を逸した個人情報に対する反応は、日々過剰になるばかりです。このような風潮に私だけドンキホーテのように風車に対峙しても、それはページの信用度を向上させることにはならないと考えて、個人情報管理の方向に舵を切らせてもらうこととしました。今後は順次、私が何者か判り難いようにこのページを編集していくつもりです。ただし、このホームページ専用にメールアドレスを取得しました。私に興味を持ってくださった方は、ぜひこのアドレスにご連絡ください。どなたでもメールをいただけるだけで嬉しく思いますし、可能な限り返信させていただきたいと思います。

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